薩摩揚げの美味しい食べ方(温め方とレシピ)
もくじ
さつま揚げについて
鹿児島で「つけあげ」と呼ばれるさつま揚げは、たんぱく質やカルシウムが豊富で、EPA・DHAも含むヘルシーな食品です。
その歴史は意外に古く、幕末の薩摩藩主・島津斉彬が紀州のはんぺんやかまぼこにヒントを得て、高温多湿の鹿児島でも保存が効く揚げ物にアレンジしたという説が伝わっています。このほかに、琉球料理の揚げかまぼこ「チキアーギ」がなまって「つけあげ」に変化したという説も。少なくとも1800年代半ばには、既に鹿児島で作られていたようです。
つけあげは魚のすり身に豆腐や鹿児島の地酒を混ぜ、油で揚げたものを指し、所謂、練りものと呼ばれ中のひとつです。原料の魚はアジやサバ、トビウオが一般的ですが、エソやハモ、グチなどの高級魚が使われることもあります。
鹿児島のつけあげは、砂糖を入れて甘口に仕上げるのが大きな特徴です。
原料となる地酒は、同じく郷土料理の「酒ずし」にも使われており、醸造過程のもろみに灰汁を加え絞って造ります。このため、黒酒や灰持酒(あくもちざけ)とも呼ばれ、みりんの代用品やお屠蘇としても飲まれています。
かつて温暖な気候は清酒づくりに不向きとされ、鹿児島では清酒の代わりに黒酒が造られていました。
火入れを行わず、アミノ酸が豊富に残った黒酒は、つけあげが持つ魚本来の旨みをグッと引き立ててくれます。
今回は、そんなさつま揚げの美味しさがさらにアップする食べ方をご紹介します!
さつま揚げの温め方について
動画では、フライパンでの温め方、さつま揚げの保存方法、薬味をプラスするなど手軽な方法でさつま揚げをよりおいしく食べられる方法をご紹介しています。ぜひご覧ください!
【そのまま食べる(加熱しない)】
さつま揚げは、魚のすり身を成型し、油で揚げてあります。そのため、お土産等でいただいた場合でも、加熱せずにそのまま食べても問題ありません。練り製品は、加熱済み食品です。冷蔵庫から出してすぐの冷たいまま食べる場合は、すり身の弾力がしっかりと感じられ、プリッとした歯応えが楽しめます。
刻んでサラダなどと和えても美味しいです。
【フライパンで温める】
どこのご家庭でも手軽に出来るのが、フライパン加熱です。
フライパンで温める場合は、油を敷かずそのまま直接焼きましょう。さつま揚げは表面に油があるので、この油で十分に焼くことができます。
しっとり食感でホカホカ温かい状態で食べたい方は、弱火~中火で1分半程焼いてください。温める事で風味が増し、美味しく召し上がれます。
また、中火で2〜3分焼くと、表面に焦げ目がつき、外側はカリっと、中はモチっとなり食感の違いが楽しめます。
さつま揚げは魚のすり身が原料ですが、すり身の魚臭さが気になる際は、フライパンで焼く際に酒を少量振っていただくのもオススメです。臭みが消え、さつま揚げの旨味が引き立ちます。
【トースターで温める】
アルミホイルの上にさつま揚げをのせ、トースター(1200W)で5~6分温めると、表面に少し焦げ目がつき、カリッとした食感になります。まるで揚げたてのような表面のカリカリ感と、中のもっちりした対比が楽しい食感になります。
さつま揚げの食感を変えずに温めたい場合は、アルミホイルでさつま揚げを包んで温めると良いでしょう。表面はしっとり、中はホクホクの食感になります。
【魚焼きグリルで温める】
熱々のさつま揚げをお楽しみいただきたい方には、魚焼きグリルもオススメです。
こちらはトースターよりも火力が強いので厚みのあるさつま揚げでも中までしっかり加熱することができます。
要領はトースターと同じで、アルミホイルの上にさつま揚げをのせたり、包んだりとお好みに合わせて、様子を見ながら火加減を調節します。
【電子レンジで温める】
電子レンジを使用する場合、加熱時間の目安はさつま揚げ3個に対し500Wで50~60秒ほどです。あくまで目安となりますので、ご家庭の電子レンジの種類やさつま揚げの大きさによって調整してみてください。温める際は乾燥しないよう、ラップをかけて温めましょう。
レンジで温めすぎると、さつま揚げの身が固くなり本来の美味しさが味わえなくなることがありますので、ご注意ください。
【湯煎で温める】 ※真空パックの場合のみ
真空パックタイプの場合は湯煎も可能です。
鍋にお湯を沸かし沸騰したら火を止め、真空パックのままさつま揚げを入れて蓋をし、そのまま3分ほど置いておきます。
火傷をしないよう気を付けながら取り出して開封し、器に出します。表面の油が気になる場合はキッチンペーパーなどでふき取ってください。
※湯煎をする場合は必ず火を止めてから入れてください。熱くなりすぎると袋が破ける場合があります。
さつま揚げの保存方法
食べきれなかった分は、乾燥しないようラップをかけて冷蔵庫に保存し、賞味期限内にお召し上がりください。
薩摩家のさつま揚げは何種類ものすり身を原料としております。すり身の種類によっては、冷凍保存をすると食感が悪くなる場合がありますので、冷蔵保存をおすすめしております。
さつま揚げの食べ方
【そのまま食べる】
さつま揚げには元々味が付いているので、冷えた状態でも温かい状態でも、そのまま十分美味しく食べることができます。また、チーズや明太子など具材が入っているものもあり、いろんな種類を楽しむことができます。
【生姜醤油、辛子醤油に付けて食べる】
さつま揚げはどちらかと言うと甘めの味付けが多いものです。そのため、ピリッと辛い生姜や辛子を入れた醤油につけて食べるとお互いの風味が引き立ち、より一層美味しく食べられます。
日本酒や焼酎のお供にいかがでしょうか。
【大根おろしを乗せて食べる】
たっぷりの大根おろしを乗せ、醤油やポン酢を少し垂らして召し上がっていただくのもオススメです。さつま揚げと大根おろしは好相性。さっぱりと食べられるので、食欲のない時でも食べやすいですよ!朝食のおかずなどにいかがでしょうか。
【お子様にもオススメ! 醤油とマヨネーズで食べる】
甘めの味付けのさつま揚げは、お子様の食事のおかずとしても人気です。
そのままでももちろん美味しいのですが、醤油を垂らしたマヨネーズに付けて食べれば、ご飯が進むこと間違いなし!マヨネーズ好きなお子様は多いので、喜ばれると思います。
もちろん大人の方にもおすすめです。
【いつものメニューにプラスαして食べる】
ポテトサラダ
【材料】(3~4人分)
・薩摩揚げ 100g
・じゃがいも 3個
・マヨネーズ 大さじ4
・和風だし 3ml
・塩胡椒 適量
・青のり 適量
【作り方】
茹でたじゃがいもを塊が残る程度に潰し、一口大に切ったさつま揚げと調味料を一緒に混ぜ合わせます。
野菜炒め
【材料】(1人分)
・薩摩揚げ 50g
・菜の花 100g
・ガーリックフレーク お好みの量
・オイスターソース 適量
・塩胡椒 少々
【作り方】
一口大に切った薩摩揚げと固めに塩茹でした菜の花を、調味料・ガーリックフレークと炒め合わせます。
おでん
【材料】4人分
・薩摩揚げ(小サイズ) 40g
・すじ肉 200g
・お好みの野菜 適量
・だし汁 適量
【作り方】
だし汁にあらかじめ煮込んで柔らかくしたたすじ肉、さつま揚げ、野菜の順に入れ、味が染み込むまで煮込んだら完成。
さつま揚げは魚を原料にしているため良質なたんぱく質とカルシウムを多く含んでいます。
そのままでももちろん、味にクセが無いので料理に加えてアレンジすることもできる万能な食材です。この記事を読んだ皆様も、ぜひこの機会に美味しいさつま揚げを召し上がってください!